As an Editor, As a Japanese

台湾で編集者として働く私の仕事術、英語と中国語メモ

海外から日本に向けてコンテンツを発信するということ、私のネタ探しの方法

私は今、台湾のとある企業の日本向けオウンドメディアのディレクション、編集、ライティング、(ときには撮影)を担当しています。つまり一人で一つのサイトを管理し、方向性を決め、自分が設定したターゲットに向けて日本語で情報を発信しています。

日本で今何が流行っているの?能動的トレンド探索とは?

台湾にある本社には日本語が話せる(分かる) スタッフが数名いますが、基本的に日本で育って日本人の価値観を持ち、日本語が母語であるのは私だけ。なので日本向けのコンテンツ制作は全て私がディレクションしています。オウンドメディア以外の本業部分には日本人のマーケティングチームが、彼らは東京の支社で勤務。基本的にネット会議やチャットをするときにしか話をする機会がありません。

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そこで私が必要なことは台湾に住みながらも、日本のトレンドを把握し、自分が想定するターゲット層が必要とする情報を発信すること。今はネットがあるからどこでもライブでリアルな情報を得られるだろうと、私も思っていました。

でも実際に海外で編集者として働き始めて思ったことは、「難しい」。電車の中のOLさんのちょっとした会話や、買い物に行った際にショップ店員さんからふと耳にする情報など、海外に住んでいると生活の中で受動的に入ってくる情報が得られません。だからこそ自分から能動的にトレンドをキャッチしていく必要があるんですね。

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日本いる編集者も参考になる!?私のネタの探し方

では私が離れた場所の「NOW」をどうやって探っているのか?ここで私なりのネタの探し方をシェアします。海外に住んでいるブロガーの方や、日本にいる編集者の方、メディア担当の参考に少しでもなれれば嬉しいです。

ターゲット読者層:30代前後・性・外国志向(台湾好き)・感度が高い・独身

1)オンライン雑誌読み放題サービスを利用する

これは自分が日本で編集をしていたときから、アイディアに煮詰まったり、今何が受けるんだろう。と思ったらすぐに本屋に駆け込んでいました。自分と同業者の編集者がつくったものは本当に参考になります。そこでぜひ活用したいのが「Dマガジン」「楽天マガジン」などのオンラインで何百冊という雑誌が読み放題のサービスを利用すること。

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これはもう本当に便利です。どんな分野で働いているのであっても、最終的には「誰か」に向かってビジネスをしていくわけで。その誰かをもっと具体的に知りたいのなら雑誌を見るのが一番だと個人的に思っています。日本の雑誌は海外に比べてセグメント化が非常に細かい。そして多種多様。移動中でもネタを探せる私にとっては涙が出るほど嬉しいサービスです。私は女性向けのコンテンツを作っているので女性ファッションとライフスタイルは新刊が出るたびにチェックしています。あとは日経トレンディなども要チェックです。

magazine.dmkt-sp.jp

2)ニュースアプリは隙間時間にチェック

私が特に良く使うニュースアプリは「Gunosy」と「SmartNews」です。この2つはネット上で人気のニュース記事・ブログ記事を彼らなりのアルゴリズムでまとめて提供してくれます。


3)SNSは生の利用者の声を聞ける大切な場所

フェイスブックツイッターなど様々な種類があるSNSですが、私が一番良く見るのはInstagramです。理由は私の想定読者層はアラサー女性なのでこの年齢層が一番よく使うSNSサービスだからです。自分が誰に自分が発信するコンテンツを見てほしいのか、それを踏まえて情報収集するSNSを選ぶとGOOD。そしてその年代層のKOL(オピニオンリーダー)をフォローするのがオススメ。KOLが発信する内容はもちろん、彼女の発信に対するファンのコメントも結構参考になります。

www.instagram.com

4)まとめサイトも見るよ

コンテンツを作成する者にとって、厄介な存在な「まとめサイト」も使い方によっては優良なネタ元になります。特に女性用のキュレーションサイトの人気記事ランキングからヒントを得ることも多いです。


5)各ECサイト売上げランキングを見る

トレンドの主役はやはり「消費」です。そこでアマゾン、楽天、そのたECサイトの売上げランキングをチェックしましょう。例えば今サーキュレーターが一番人気の商品であれば、「夏を涼しく過ごす過ごし方」「サーキュレータの効果的な使い方」などのコンテンツは、興味を持って読んでもらえる人が多そうですね。

 

 

情報は取りに行く時代

昔のようにトレンドの発信源が「テレビと雑誌」だけの時代はとっくに終わって、今では誰でもトレンドを発信することができるようになりました。その分トレンドのフレッシュさ、鮮度はますます短くなっています。だからこそ自分から動いて、どんな情報をコンテンツをみんなは必要としているんだろうと考える時代になったと思います。でも色んな場所から新しいものがどんどん生まれて、忙しいけど楽しい。みなさんもぜひぜひ一度トレンドを追いかけてみてください。